琉球新報1月

2018年03月20日 19:30

辺野古で初日の出 「しなやかに闘い抜こう」と決意  2018年1月1日

米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設が進む名護市辺野古の松田ヌ浜には1日朝、初日の出を見ようと県内外から多くの人が訪れた。浜では辺野古への新基地建設に反対する有志らによる「初興し(はちうくし)」も行われ、約380人が集まり新年を祝った。午前7時20分ごろ、辺野古の海から朝日が顔を出し、集まった市民らは手を合わせた。初興しでは琉球舞踊や古武道が披露され、最後は参加者全員でカチャーシーを踊った。沖縄平和運動センターの山城博治議長は「私たちの文化である歌や三線を響かせながら、しなやかに明るくこの1年を闘い抜こう」とあいさつし、決意を新たにした。

嘉手納の騒音、「合意破り」前提か 夏は午前0時まで飛行容認 欧の米軍は厳格規制、内部文書で判明2018年1月1日

琉球新報は31日までに、ヨーロッパの主要米空軍基地や米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)の基地司令官などが出した騒音軽減措置の指示書を情報公開請求などで入手した。嘉手納では日米両政府が午後10時から午前6時の飛行を規制する騒音防止協定を締結しているが、米軍の指示書では夏場には午前0時までの飛行を認めている場合もあり、「合意破り」を前提とした運用実態が明らかになった。

 一方、ヨーロッパでは深夜・早朝の通常訓練による飛行は原則として認めず、規制を免除できる離着陸の種類を具体的に挙げて絞り込んだり、受け入れ国の承認を必要としたり、外来機の飛来時に常駐機の運用に規制をかけるなど、より厳しく騒音を規制している。同じ米軍が駐留する国でも、運用に関わる指示内容に大きな違いがあることが浮き彫りになった。

 日本では米軍機の飛行に国内法が適用されないが、イタリアやドイツでは、米軍の運用に国内法を適用する協定が結ばれている。 後略

軍主導の日米合同委見直し提起 72年に米大使、米軍抵抗で頓挫 2018年1月3日

1972年5月の沖縄の日本復帰を節目として、在日米大使館が同月、「占領期に築かれた異常な関係が存在する」として、日米合同委員会の体制見直しを米国務省に提起していたことが、機密指定を解禁された米公文書で分かった。日米合同委は米軍駐留の条件を定めた日米地位協定の運用を協議する機関。国務省側も提案を支持したが、米軍の抵抗に遭い、軍部主導の枠組みは温存された。大使館の提案は、在日米軍副司令官が合同委の米側代表を務める枠組みを変える内容。日本側は全ての委員を文民が占めていることから、米側も代表権を大使館の公使に移し、米軍は技術的見地から大使館側を「補佐」する内容を提起していた。

 合同委では現在、米側が代表者をはじめ委員6人のうち5人を軍人が占めている。日米間の協議の場で「軍の論理」が最優先されていると指摘されてきたが、米政府の内部からも軍部主導の運営に批判が上がっていたことになる。後略

翁長知事「新基地、絶対許されず」 年頭あいさつで決意新た 2018年1月5日

翁長雄志知事は4日午前の県庁職員向けの年頭あいさつで、辺野古新基地建設問題について「県民の理解が得られない新基地建設を進めることは絶対に許されない。県の有するあらゆる手法を用いて取り組む」と決意を示し、「今後とも建白書の精神に基づいて辺野古に新基地を造らせないことを県政の柱とする」と改めて宣言した。その上で「普天間基地の閉鎖撤去、オスプレイの配備撤回という公約実現に向けて全力で取り組んでいく」と表明した。後略

米軍ヘリ、3連休に不時着2度 普天間所属機、高級リゾートから250メートル 沖縄県は全機飛行停止要求 2018年1月9日

沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場に所属するAH1攻撃ヘリコプター1機が8日午後4時45分ごろ、同県読谷村儀間の一般廃棄物最終処分場の敷地内に不時着した。県警によると、乗員2人を含めてけが人はおらず、機体の損壊は確認されていない。2日前の6日には、同飛行場所属のUH1Yヘリが、うるま市伊計島の海岸に不時着したばかり。次から次に発生する米軍機のトラブルに県民の反発は必至で、県は日米両政府に対し、在沖米軍の全機種総点検と飛行停止を求める方針だ。 後略

今年初めての搬入 辺野古ゲート前、市民らは抗議 2018年1月9日

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で9日午前、土砂や石材などを積んだトラックやミキサー車など116台が工事用車両のゲートからキャンプシュワブに入った。雨が降り肌寒い中、ゲート前では、搬入を阻止しようと約30人の新基地建設に反対する市民らが座り込んだ。 米軍キャンプ・シュワブ沿岸の「N5護岸」では砕石を投下し、護岸を造成する作業が行われているのが確認された。 警察の機動隊員が一人ずつ排除し、ゲート前のスペースを確保。午前9時すぎから次々に車両が入った。市民たちは、車両に向かい、「美ら海を基地にするな」「再び沖縄を戦場にする基地は造るな」と訴えた。
 建設資材の搬入は、今年に入り、初めて。午前11時半現在、市民たちは次の搬入に向け、ゲート前で座り込みを続けている。

 

「欠陥機飛ばすな」キャンプ瑞慶覧で150人、怒りの拳 2018年1月11日

沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の所属機が、うるま市の伊計島と読谷村儀間で不時着するなど米軍関連の事故が相次ぐことを受け「基地の県内移設に反対する県民会議」は10日、北中城村石平の米軍キャンプ瑞慶覧ゲート前で緊急抗議集会を開いた。結集した約150人は「欠陥機を飛ばすな」「海兵隊出ていけ」などとシュプレヒコールを上げ、怒りの拳を突き上げた。参加者は「普天間基地は直ちに撤去せよ」と書いたプラカードを掲げたりしながら、ゲート前でデモ行進を展開した。集会中、MP(軍警察)が基地内から出る車を通すために市民を排除しようとして、もみ合いになる場面もあった。米軍機の部品落下があった宜野湾市の緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長は「上空を飛ばないでほしいという私たちの最低限のお願いを聞いていれば、部品落下後の事故は起きなかった。もうこんな基地は閉鎖すべきだ」と指摘した。 後略


続発する米軍機事故 首長ら飛行停止要求 本紙に見解  2018111

 相次ぐ米軍機の事故について、琉球新報は10日までに、沖縄県内全市町村長に対し事故続発についての見解を聞いた。回答のあった40市町村長からは「極めて異常な状況」(當山宏嘉手納町長)などの声が上がり、原因究明までの米軍機飛行停止を求める声が相次いだ。事故が頻発する状況に「米軍の再発防止策は信用に足るものではない」(石嶺伝実読谷村長)と批判も根強く、日米両政府に対し基地負担軽減、日米地位協定改定を求める声もあった。後略

「カメジロー」ロングラン 桜坂劇場 5ヵ月で1万7000人 2018年1月13日

米統治下で圧政と闘った故瀬長亀次郎氏(1907~2001)を描いたドキュメンタリー映画「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー」が那覇市牧志の桜坂劇場で異例のロングランを続けている。上映開始から12日で5カ月となった。観客動員数は1万7千人を超え、同劇場の歴代1位の座をうかがう。ヒットの背景には、日本政府が名護市辺野古の新基地建設を強行する中、「不屈」と表現される瀬長氏の生き方への共感がありそた。2005年の劇場オープン以来、BEGINの青春時代を下地にした「恋しくて」(07年)の2万741人に次ぐ観客数。自主上映なども含めると2万923人に上る。後略

高江の通行制止違法 那覇地裁「警察官が自由制約」 2018年1月17日

 米軍北部訓練場ヘリコプター発着場(ヘリパッド)建設を巡り、2016年11月、反対住民を支援する弁護士が東村高江の抗議現場近くで警察官に違法に約2時間通行を制止され精神的苦痛を受けたとして、県に50万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、那覇地裁(森鍵一裁判長)であった。森鍵裁判長は県警の制止行為やビデオ撮影について「いずれも原告の自由を制約するもので違法と評価される」と判断し、県に慰謝料30万円の支払いを命じた。

沖縄県と台湾、貿易交流を促進 覚書締結、国際会議誘致も協力開催も 2018年1月18日

沖縄県は17日、台湾の貿易振興機構の「中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)」と経済交流促進に関する覚書(MOU)を締結した。台北市の台北国際会議センターで締結式があり、同県の富川盛武副知事と葉明水TAITRA秘書長が調印した。MICE(企業の報奨旅行や国際会議など)誘致での相互協力をはじめ、貿易、市場に関する情報交換、ビジネス交流促進のための派遣団受け入れなどを行う。後略

本部港から3回目の海上搬入 辺野古新基地建設 2018年1月17日

米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で17日午前、本部港から砕石を積んだ台船が辺野古先北側の「K9」護岸付近に到着した。クレーンを使い、海上に停泊している別の台船に石材を移し替える作業が行われた。17日午前12時45分現在、トラックで米軍キャンプ・シュワブ内に搬入する作業が続けられている。本部港からの海上輸送は今回で3回目。石材を積んだ台船は午前9時半ごろに大浦湾内に進入し、同10時ごろ、シュワブ沿岸部にあるK9護岸付近に停泊する台船に横付けした。 船を海上に出して抗議をしていた市民らから「違法工事をやめろ」「海上保安庁は沖縄の海を守れ」などの声が上がった。市民らは午前中、抗議船3隻、カヌー11艇で抗議した。 シュワブ沿岸部の他の護岸では、砕石を海に投下したり、石を固めたりする作業が続いている。建設資材の搬入は、シュワブゲート前でも午前中から続いている。

ウーマン村本が沖縄で明かした 「THE MANZAI」沖縄ネタの裏話 2018年1月4日

お笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔さんが3日夜、単独ライブ「ウーマンラッシュアワー村本の大演説~時は来た...すべての戌どもに村本が吠えて噛みつく2018in沖縄...」を那覇市の桜坂劇場で開いた。現代日本の風刺や漫才への思いを語り、会場の約300人は笑い、拍手を送った。ライブの冒頭、自身が出演した討論番組で、大学教授から「無知を恥じなさい」と叱責(しっせき)された一幕を紹介。村本さんは「無知であるからこそいろいろ知ることができる」と反論し、こぶしを突き上げた。昨年末に全国放送の番組で、被災地や沖縄を漫才のネタにしたことや周囲の反応などにも触れた。「(沖縄などをネタにして)『重い』などと言われたが、漫才は社会で『空気』のような存在の人に色を付ける役割がある。辺野古にいる人々にもお笑いで色を付けたい」と思いを語った。宜野湾市からライブに訪れた木村浩子さん(80)は「自分の言いたいことを全部言ってくれてよかったし、おもしろかった」と話した。

村本大輔さん一問一答/簡単にレッテル貼るな

  お笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔さんと県内報道各社の主な質疑応答は次の通り。
 ―沖縄と本土の意識のギャップを埋めたい。どう考えるか。
 「(ニュースで)辺野古とかで座り込みをしている人たちが(警察に)捕まえられている映像を見た。なぜこんなことになるのかと(疑問に)思った。なぜ基地を置くのか。なぜ沖縄にいっぱい集中しているのか」 「僕は基地賛成でも反対でもないけど、もし賛成、反対どちらでも泣いている人がいたら、同じ日本なら『どうしたの』『教えてよ』ぐらいは言えよと思う」
 ―漫才で基地問題を発信するのに勇気が必要だったか。
 「勇気というよりも、下手に語ったと思われる失礼さや、傷つけたらどうしようという方が強かったかもしれない。思ったことは漫才で言いたいと思った」 「無関心な人を傷つけたいんじゃない。沖縄の若い無関心の人に言いたい。無関心、無知は恥じゃない。無知は最大の武器だと思う。無知はこれからまだ知らない本を読める楽しさがいっぱいある。自分は思い込んでいないという思い込みが一番怖い」 「(「THE MANZAI」のネタについては)ケーキに問題を混ぜて食べさせてあげないと(視聴者が)口に入れてくれない。僕が知っている範囲で分かりやすくかみ砕いた。ちょっとの角度が広いものになる。漫才のすごいところだ」
 ―辺野古で座り込む人々の話を聞いて何を感じた。
 「それぞれの思いを背負っていることが分かった。(座り込み運動を)『金をもらっている朝鮮人がバイトで行っている』と決めつけた方が簡単に語りやすい。例えば1人、地元のばあさんがいたらその声までレッテルを貼ってしまう。でも、ベッド、ソファの上でネットだけで情報を見て、親指一つで世の中を決めつけている人間が、差別にさらされながらあそこ(辺野古)で自分の思いを語っている人間を否定する権利なんて何一つない」 「フランスでは革命があった。ストライキやデモが当たり前。日本では声を上げると『やばいやつだ』というレッテルを貼られる。簡単にレッテルを貼るな。辺野古(基地建設)に賛成している人とはまだ話していないから話したい」

陸自配備「NO」400人が気勢 石垣島で市民集会2018年1月19日

「石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」は18日、石垣市民会館で、石垣島への陸上自衛隊配備阻止を訴える市民集会を開いた。約400人(主催者発表)が参加し、配備反対に向けて気勢を上げた。集会では、元自衛官や市民でつくる「ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン」(平和を求める元自衛官と市民の会、VFPJ)の井筒高雄代表が講演した。
 井筒氏は「軍事の理屈で言えば、基地をたたかない戦争はない」として、陸自配備により有事のリスクが高まると強調した。有事の際の島民避難は物理的に不可能と説明し「(配備に)賛成、反対関係なく、戦争の現実を直視するべきだ」とした。 市民の意見表明では、市平得の自営業金城克宏さん(56)が「家族に本島のような基地被害を経験させたくない」と訴えた。市宮良のホテル「沖縄エグゼス石垣島」総支配人の知念圭さん(52)は「観光産業は平和産業だ。不安をあおる要塞(ようさい)は必要ない」と強調した。2018年度防衛省予算案への、陸自配備関連経費計上の撤回を求める決議などが採択された。

保護者ら怒り 米軍、普天間第二小の上空飛行を否定 2018年1月20日

沖縄防衛局が18日に米軍ヘリが普天間第二小学校上空を飛行したと主張していることについて、在沖米海兵隊は19日「パイロットは第二小の位置は把握しており上空飛行は避けた。パイロットの証言やレーダー追跡データなどから、その日、普天間第二小上空を飛んだヘリはなかった」と本紙取材に回答し、飛行事実を否定した。学校上空の飛行を巡り対立する政府と米軍に、保護者らから「周辺も含め飛行しなければいいだけだ」「追い掛けっこのようだ」と反発する声が上がった。18日から米軍機が近づいた場合を想定した避難訓練を始めた普天間第二小は19日、米軍が上空飛行を否定したことなどを受けてこの日の訓練を中止した。今後の訓練実施については22日朝、判断する。中略
  一方、19日午後1時ごろ、米海兵隊大型輸送ヘリCH53Eが立て続けに普天間第二小に接近して飛行した。防衛局は19日、本紙の取材に「午後5時現在、普天間第二小上空の米軍機の飛行は確認できていない」と答えた。校門前から見ていた普天間第二小や緑ヶ丘保育園の保護者らは「あれは上空じゃないのか。私たちの感覚では上空だ」などと疑問視した。

南城市長選 瑞慶覧氏が初当選 古謝氏に65票差、市政交代 オール沖縄に追い風

2018122

任期満了に伴う沖縄県の南城市長選は21日投開票され、無所属新人の瑞慶覧長敏氏(59)=社民、共産、社大、自由、民進推薦=が、無所属現職の古謝景春氏(62)=自民、公明、維新推薦=に65票の僅差で初当選した。2月の名護市長選、秋の県知事選の前哨戦とも位置付けられた選挙で、瑞慶覧氏を支援した「オール沖縄」勢力が弾みをつけた格好だ。後略

「伊計島の上 飛ぶな」 住民、米軍ヘリ不時着抗議 2018年1月22日

6日に沖縄県うるま市の伊計島海岸に米軍ヘリが不時着した事故を受け、伊計島の住民や島出身者らは「米軍ヘリ不時着に対する伊計島抗議集会」(同実行委員会主催)を21日、伊計公民館で開いた。島の人口約260人に対し、島外からの参加者も含めた約150人(主催者発表)が参加し、米軍機の不時着事故に強い抗議の意思を示した。集会では、米軍機が島の上空を飛行しないよう飛行ルートを変更することや、夜間の米軍機飛行禁止などを求める抗議決議を全会一致で採択した。伊計島では昨年1月にも米軍機の不時着事故があった。繰り返される事故に住民が抗議の意思を表そうと、伊計自治会を中心に企画された。伊計島住民による抗議集会が開かれるのは、今回初めてとなる。 後略 

工事車両約160台が基地内へ 市民ら約50人が雨の中抗議 2018年1月22日

米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設問題で22日正午現在、米軍キャンプ・シュワブゲート前では約50人の市民らが、雨の中座り込みを行い抗議の声を上げている。午前9時ごろ、正午すぎの2回に渡り、資材を積んだ工事用トラックなど約160台の工事用車両がゲートに入った。 工事用車両の搬入時、ゲート前で座り込んでいた市民らは「憲法違反の新基地建設」「違法工事をやめろ」などと抗議した。海上での抗議行動は行われていない。

東村高江ヘリ炎上 土壌に有害物質 防衛局、大阪で処理へ 2018年1月22日

昨年10月に米軍ヘリCH53Eが炎上した沖縄県東村高江の事故現場の土から、発がん性物質の「ベンゼン」などの有害物質が確認されたことが21日、分かった。沖縄防衛局が事故現場の地主である西銘晃さん(64)に11日に説明した。一方で、ベンゼンの数値や人体に影響があるかどうかの説明はなかった。沖縄防衛局は、事故直後に事故現場の土壌サンプルを採取して調査していたが、調査結果を県やマスコミに公表していない。 西銘さんによると、沖縄防衛局は11日、西銘さん宅を訪れて事故現場からベンゼンなどの有害物質が確認されたことを説明した。有害物質が検出されたことから、事故現場の土を約1メートルの深さまで堀り起こし、汚染されている300立方メートルを取り除くと説明した。300立方メートルの土のうち、250立方メートルは県内で処理し、残りの土50立方メートルは県内で処理できないため、大阪に運び処理するという。
 西銘さんは「汚染された土の数値がいくらで、人体に影響があるかどうかは一切説明がなかった」と話した。事故直後、現場から米軍がトラック5台分の大量の土を持ち去り、残った土を県と防衛局が採取し調査していた。

笑いと歌、1500人沸く FEC公演 米軍事故鋭く風刺 2018年1月22

金秀グループ創業70周年記念「古謝美佐子meets FECお笑い米軍基地~ウチナー問題 歌と笑いのチャンプルー」が1月21日、沖縄市民会館大ホールで開催された。会場には1500人が訪れ、古謝さんの情感豊かな歌声と小波津正光さんらFEC所属芸人による風刺コントで終始笑いと涙と拍手に包まれた。金秀グループが主催、FEC、Office SAHARAKOJA、琉球新報社が企画協力した。後略

1月3回目、米軍ヘリまた不時着 今度は渡名喜島、8日トラブル機と同型 油圧系統に不具合  2018年1月24日

23日午後8時ごろ、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属のAH1攻撃ヘリコプター1機が同県渡名喜村(渡名喜島)の急患搬送用ヘリポートに不時着した。乗員2人にけがはないという。 沖縄県が米軍ヘリの飛行停止を求める中、県内での不時着は今月だけで3回目。今回渡名喜村に不時着したヘリは、8日に読谷村に不時着したヘリと同型機だった。度重なる不時着に、県民の反発が高まるのは必至だ。後略

辺野古崎、名護市教委が来月調査 遺物出土なら工事影響 2018126

新基地建設工事が進む名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ内の辺野古崎突端部にある「長崎兼久遺物散布地」の陸上部分で名護市教育委員会と県教育委員会が2月にも文化財調査を始めることが25日までに分かった。同遺物散布地は埋め立て工事で建設される「N3」護岸と「N4」護岸の予定地に隣接している。調査に長期間かかったり、考古学的に重要な発見があったりした場合は工事に影響を与える可能性もある。後略

「普天間全機飛行種停止を」 渡名喜村議会が抗議決議 2018年1月26日

 米軍普天間飛行場所属のAH1攻撃ヘリが23日夜に渡名喜村の急患輸送用ヘリポートに不時着したことを受け、村議会(比嘉正樹議長)は25日に臨時会を開き、不時着に対する抗議決議と意見書を全会一致で可決した。事故原因が明らかになるまで米軍普天間飛行場所属の全航空機の飛行・訓練中止などを求めている。だが25日もAH1ヘリをはじめ、普天間飛行場所属機は夜間まで県内各地で飛行を続けた。日本政府のAH1飛行停止要求や、県などが求める全機種停止も無視し続けており、県内の反発がさらに高まるのは必至だ。後略

 「沖縄2紙が違反ビラ」 落選の古謝氏が事実誤認 フェイスブックに投稿

2018124

沖縄県で南城市長選に落選した現職の古謝景春氏が、選挙投開票日の翌日の22日、フェイスブックに「相手候補の違反ビラを新報、タイムスが会社ぐるみで折込チラシで各戸に配布することをやった」「選対から抗議したが会社の弁護士から恫喝(どうかつ)」など事実と異なる内容を投稿していた。古謝氏は事実誤認だったとして23日までに投稿を削除した。後略

「東京MXへ批判続継を」 市民有志「ニュース女子」でシンポ 2018年1月28日

「沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志」は27日、東京都の文京区民センターでシンポジウム「放送倫理違反の東京MX『ニュース女子』沖縄報道を問う」を催した。同有志は、放送倫理・番組向上機構(BPO)が2017年12月、東京MXの番組「ニュース女子」について「重大な放送倫理違反があった」と発表したにもかかわらず、東京MXは番組内容の訂正や謝罪をしていないことを問題視している。登壇者は、謝罪や番組打ち切り、関係者の名誉回復を求め、諦めず声を上げていく決意を新たにした。 

 登壇者はジャーナリストの安田浩一さん、名護市辺野古や東村高江で座り込みに参加している泰真実さん、非営利ネット放送局アワー・プラネット-テレビ代表の白石草さん、主催者の代表・川名真理さんら。会場には約170人が詰め掛け、熱心に話を聞いた。
 安田さんは、県内の市町村長や県議ら代表が安倍晋三首相に「建白書」を提出した後、東京都内の銀座などでデモをした際に「ヘイトスピーチ」を浴びてから28日でちょうど5年になることを指摘した。「当時那覇市長の翁長雄志知事が辺野古反対の意志を固めたのは、その経験が要因の一つといわれている。ヘイトだけでなく、何事も無いかのように通り過ぎていく人々の風景に屈辱感が芽生えたと思う。ヘイトを無視してはいけない」と話し、東京MXに対して諦めず批判を続けることの大切さを訴えた。
 医療に従事する泰さんは「番組で『基地反対運動の人々が救急車を止めた』といううそが一番許せなかった。沖縄では新基地反対の民意が明確で、命と暮らしを守るための行動だ」と強調した。
 東京MX元職員で、番組を作っていた白石さんは「そもそも東京MXはきちんと考査できる体制になっていない」と指摘。「ニュース女子」がDHCテレビジョンの持ち込み番組であることを挙げ「東京MXの番組の約半数は持ち込みだ。意見が分かれていたり、深掘りが必要だったりするテーマは持ち込みは駄目だという世論をつくるべきだ」などと主張した。

「沖縄の核」真実伝えよ ゴルバチョフ氏、県民にメッセージ 反基地の闘い支持

2018年1月31日

東西冷戦終結の立役者で、ノーベル平和賞を受賞したミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領(86)は、核兵器の脅威が高まっている現状への懸念から、琉球新報を通して県民にメッセージを送った。「核兵器は現在もなお、沖縄に保管されているかもしれない」と危惧を示した上で「この問題は県民に真実を公開する必要がある」と指摘した。ゴルバチョフ氏は「沖縄での軍事基地拡大に対する県民の闘いを支持する」と強調し、「沖縄は軍事基地の島ではなく、沖縄の人々の島であり続けなければならない」と、自己決定権の行使を求めた。後略

■メッセージ要旨■

 冷戦時代、沖縄に多数配備されていた核兵器に関する情報が、NHKの番組などで明らかになったと知った。と同時に、現在もなお、沖縄に保管されているかもしれないという危惧で私は心を痛めている。この問題は、県民に真実を公開する必要がある。私は核兵器の削減や最終目標としての核兵器の完全撤廃、国際問題に軍事力を使用しないという点を主張してきた。この観点から、沖縄での軍事基地拡大に対する県民の闘いを支持してきたし、今後も支持する。沖縄は、世界に類を見ない豊かな自然と独特な文化がある。軍事基地の島ではなく、沖縄の人々の島であり続けなければならない。沖縄は世界の人々、文化、貿易が行き交うターミナルとしての環境が整っている。将来の世代のためにも、この豊かな環境を活用し、平和的な発展を目指されることを切に願う。